イベントラベルについて

📊 イベントラベルとは? #

イベントラベルは、ユーザー行動が発生した際に記録・伝達される追加情報タグです。各ユーザー行動に詳細な「身分証明書」を付けるようなもので、その行動のさまざまな背景情報を含んでいます。

例えば:ユーザーが商品を購入する際、「購入」という行動だけでなく、商品カテゴリ、金額、ユーザーレベルなどの詳細情報も記録できます。

従来の単一イベント記録との違い:

従来のイベント記録 イベントラベルを使用した記録
「ユーザーがボタンをクリックした」だけを記録 「ユーザーがボタンをクリックした、ボタンはホームページにあり、ユーザーは検索エンジンから来訪、セール中だった」と記録
「何が起きたか」だけを把握 「何が起きたか」+「どのような状況で起きたか」を同時に把握
データの次元が単一 データの次元が豊富で、多角的な分析が可能

イベントラベルによって以下が可能になります:

  • イベント発生の具体的な環境と条件を記録
  • 同じ種類のイベントに異なる分類タグを追加
  • より精密なデータ分析とユーザー行動の理解を実現

イベントラベルの価値 #

1. 深いユーザーインサイト

イベントラベルの多次元分析により、以下が可能になります:

  • 👥 高価値ユーザーグループの行動パターンを識別
    例えば:高級商品を購入するユーザーは通常、まずレビュー欄を閲覧してから購入を決定することが分かる

  • 🔄 異なるシナリオでのユーザーニーズの変化を理解
    例えば:週末と平日では、ユーザーの注目ポイントに明らかな違いがある

2. マーケティング効率の向上

イベントラベルの分析結果に基づいて、以下が可能になります:

  • 🎯 重点的に投資すべきユーザーグループを正確に特定
    例えば:特定の商品を閲覧したが購入していないユーザーにパーソナライズされたクーポンを送信

  • 📈 パーソナライズされたユーザー運営戦略を策定
    例えば:ユーザーの閲覧傾向に基づいて異なるタイプのコンテンツを配信

🛠️ イベントラベルの実装方法(技術参考) #

基本構文

イベントラベルの基本的な呼び出し形式は以下の通りです:

// 基本形式:イベント名 + 属性オブジェクト
ptengine.track('イベント名', {
  属性1: '値1',
  属性2: '値2',
  属性3: '値3'
});

実装方法の詳細

方法1:HTMLインライン方式

シンプルなクリックイベントの追跡に適しています:

<button onclick="ptengine.track('product_view', {
  category: 'スキンケア',
  price: 2500,
  brand: 'ブランド名'
})">商品を見る</button>

方法2:JavaScriptイベントリスナー方式

動的に属性値を取得する必要がある場合に適しています:

document.getElementById('btnSubmit').addEventListener('click', function() {
  // フォームから動的に値を取得して属性として設定
  ptengine.track('form_submit', {
    email: document.getElementById('email').value,
    submit_date: new Date(),
    form_type: 'お問い合わせフォーム'
  });
});

実際の応用シナリオ例

シナリオ1:ECサイトの購入完了イベント

// ユーザーが購入を完了した後にトリガー
ptengine.track('purchase_completed', {
  product_category: 'スキンケア',
  order_amount: 15000,      // 注文金額
  user_level: 'vip',        // ユーザーレベル
  payment_method: 'クレジットカード',  // 支払方法
  coupon_used: 'SAVE20'     // 使用したクーポン
});

シナリオ2:フォーム送信イベント

<!-- HTMLフォーム -->
<form id="contactForm">
  <input type="email" id="email" name="email">
  <select id="company_size" name="company_size">
    <option value="1-10">1-10人</option>
    <option value="11-50">11-50人</option>
    <option value="51-200">51-200人</option>
  </select>
  <button type="submit" id="submitBtn">送信</button>
</form>

<script>
document.getElementById('contactForm').addEventListener('submit', function(e) {
  e.preventDefault(); // フォームのデフォルト送信を防止

  // フォーム送信イベントと関連属性を記録
  ptengine.track('contact_form_submit', {
    email: document.getElementById('email').value,
    company_size: document.getElementById('company_size').value,
    submit_date: new Date().toISOString(),
    form_source: 'ホームページ'
  });
});
</script>

実装の検証

実装完了後、以下の検証を行う必要があります:

1.開発者ツールでの確認:ブラウザの開発者ツールのNetworkパネルでイベントリクエストが正常に送信されているか確認
2.コンソールログ:console.logを追加してイベントトリガーとプロパティ値を確認

📱 Ptengineにおけるイベントラベルの実際の応用 #

1. 深いユーザーインサイト

異なる目的を持つユーザーは、ページを訪問する際に全く異なる行動を示します。イベントラベル分析を通じて、ヒートマップで以下が可能になります:

  • 📊 異なる意向を持つユーザーの行動の違いを比較
    例えば:「興味あり」と「普通」のユーザーが商品詳細ページでクリックするホットスポットの違いを比較

  • 🔍 特定のユーザーグループが注目するポイントを発見
    例えば:「商品A」をカートに追加したユーザーが再訪問した際に最も注目するエリアを特定


イベント別ディメンションは、指定されたイベントの特定のディメンションを意味します。

ディメンション名は、イベントを限定しない特定のディメンションを意味します。


イベント別ディメンションを例にすると、
括弧前はディメンション名、括弧内はイベント名です。

2. マーケティング効率の向上

特定のユーザー行動を検出した後、その行動に関連する運営活動を増やすことで、ユーザーのコンバージョンをスムーズに支援できます:

  • 🎯 特定の行動をしたユーザーを正確にターゲティング
    例えば:カートに追加したが購入していないユーザーに期間限定の特典を送信

  • 🔄 パーソナライズされた運営戦略を作成
    例えば:ユーザーが閲覧した商品カテゴリに基づいて関連コンテンツを配信

📈 成功事例紹介 #

事例1:転職サービスプラットフォームのパーソナライズドコンテンツ配信

背景:
ある転職サービスプラットフォームが、ユーザーの求職意向度に基づいて、より正確なコンテンツとサービスを提供したいと考えていました。

実施計画:

1.サービス紹介ページにある既存の求職意向調査アンケートにイベントタグを付ける
2.イベント「job_intention」と属性「earn_to」または「just_exploring」を使用してユーザーの意図を記録
3.「転職したい」「まずは情報収集」などの異なる意向度に基づいてパーソナライズドコンテンツを配信
4.「転職したい」ユーザーにオンラインヒアリングを案内し、「まずは情報収集」ユーザーに求人リストを表示

実施効果:

指標 改善結果 具体的なデータ
高意向ユーザーのコンバージョン率 ⬆️ 60% 15%から24%へ向上
探索段階ユーザーの滞在率 ⬆️ 75% ページ滞在時間が2分から3.5分に増加
ユーザー体験満足度 ⬆️ 35% アンケート完了率が50%から85%に増加

事例2:ECプラットフォームの購買行動に基づくページ最適化

背景:
あるECプラットフォームが、異なるユーザーグループの閲覧行動の違いを理解し、ページレイアウトとコンテンツ表示を最適化したいと考えていました。

実施計画:

1.イベント「add_to_cart」と属性「SKU」を通じてユーザーの過去の購買行動をマーキング
2.A製品をカートに追加したユーザーと未追加ユーザーのページ行動パターンを比較
3.行動差異データに基づいてページ構造を調整

行動差異分析の発見:

1.カート追加済みユーザーは「商品レビュー」領域への関心度が未追加ユーザーより45%高い
2.カート追加済みユーザーは「関連推奨」領域のクリック率が30%高い
3.未追加ユーザーは「商品詳細」と「価格情報」領域により注目する

ページ最適化戦略:

1.カート追加済みユーザー向け:ユーザーレビューの表示順位を上げる
2.未追加ユーザー向け:製品セールスポイント部分の説明を強化

実施効果:

指標 改善結果 具体的なデータ
全体のコンバージョン率 ⬆️ 25% 異なるユーザーグループのコンバージョン率が大幅に向上
ユーザーエンゲージメント ⬆️ 40% レビュー領域のクリック率が向上、滞在時間が1.2分増加
購買決定時間 ⬇️ 15% 新規ユーザーの商品詳細への関心度が35%向上

まとめと行動提案 #

イベントラベルは現代の製品分析に欠かせないツールであり、以下のことを実現します:

1.粗い粒度の分析から精密な洞察へ
2.データ記録からビジネス意思決定支援へ
3.受動的分析から能動的最適化へ

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